没入型デジタルアートの企画展
「ファン・ゴッホ −僕には世界がこう見える−」
を観てきました。
埼玉県所沢市の「角川武蔵野ミュージアム」で
2022年6月から11月まで展示。
以前、パリの没入型デジタルアート美術館
「アトリエ・デ・リュミエール(atelier des lumiere)」
でも観てきた作品です。
パリでのタイトルは、
「ファン・ゴッホ 星降る夜(Van Gogh La nuit étoilée)」
でした。
アトリエ・デ・リュミエール【パリで没入型デジタルアート鑑賞】
この没入型デジタルアートは、
映像が展示室の壁と床360度に投影され、
音楽もあわせた大迫力の作品です。
まるで、自分が作品の中に入りこんだかのような錯覚に。
パリで観たものを、日本でもまた観ることができるなんて。
しかも音声ガイドつき(無料)で。
(下の写真は、パリ「アトリエ・デ・リュミエール」でのものです。)
しかも、今回の日本での展示では、
デジタルアートのほかに、
「ファン・ゴッホの手紙」と題して
ゴッホの生涯を壁一面に年表と手紙も。
パリでは得られなかった(フランス語の勉強不足による)
作品の詳細な情報を得られて、大満足の展示でした。
わたしが観てきた今回の展示をご紹介します。
展示室の入口前からゴッホの世界
この展示会の第3会場となる
展示室の入口前のフォトスポットエリア(無料)では、
一面のひまわり畑。
写真撮影ができるエリアで、そのための小道具も用意してあります。
ゴッホの世界で写真撮影
展示室の入口の前は、一面にゴッホのひまわりの絵で黄色い世界。
壁には、ゴッホの自画像がプリントされ、
その前で若者やマダム、チビッ子が写真撮影をしていました。
自撮りや友人同士で一緒に写真が撮れるように
セルフィースタンドが。
しかも、ゴッホとおそろいの麦わら帽子や花束の小物も。
帽子をかぶったり、花束を持ったり、
楽しそうに写真を撮っていました。
ゴッホのメッセージ
ひまわり畑を歩いていると、なにやらメッセージが。。。
見回してみるとところどころにゴッホの名言が
散りばめられていました。
みんながひまわり畑で楽しそうに写真撮影をしている中、
わたしはというと、床や壁に散りばめられた
ゴッホのメッセージをひたすら探して読んでいました。
必死で探して、17のメッセージを見つけました。
本当は全部でいくつあるんだろう。
ハンドアウトと音声ガイド(無料)
デジタルアートの映像は約30分の作品で、
毎時00分と30分から上映。
30分おきで繰り返し上映されます。
キリがいい時間に近づいてきたので入口に入ると、
QRコードが。
何のQRコードかな?
と、見てみると、ハンドアウトと音声ガイドのサイトのものでした。
音声ガイドは、観ている映像をリアルタイムで解説してくれます。
スマホのイヤホンを持っていった方がいいですね
少しでも音声ガイドの説明を耳にいれると、
さらにゴッホの世界に入れるようでした。
ちなみにパリの「アトリエ・デ・リュミエール」では
スマホにインストールしたアプリから解説してくれます。
パリとは仕様がことなる展示室
QRコードからハンドアウトのサイトを開き、
第1会場となるデジタルアートの展示室へ。
展示室に入ると、360度に映し出された
ゴッホの絵が目に飛び込んできました。
思わず「わぁ〜」と声が出そうになるくらい。
パリとは壁の高さが少し低いようにも感じましたが、
床に人が座ったり、歩き回ったりしていなかったためか、
下からも映像が迫ってくるようでした。
本当は歩き回ったり立ち止まったりしていいんですよ
ただ、展示室の両端には、
天井から吊るされているハンモックや
寝そべることができるクッションがあり、
くつろいで観ている人も。
気持ちよさそう〜
ゴッホの画家としてのストーリーがわかる作品
この没入型デジタルアート作品では、
ゴッホの画家としての生涯を全8幕で構成し、
各幕ごとに、ゴッホの作品世界と
その幕に合わせた音楽で表現しています。
ゴッホの感情が、視覚的にも心情的にも
感じられる作品でした。
壁一面のゴッホの年表と手紙とお墓
デジタルアートの展示室を出ると、
壁一面にゴッホの年表が。
第2会場となる「ファン・ゴッホの手紙」と題した
ゴッホの生涯を年表と手紙をもとに辿るエリアです。
壁一面の年表には、ゴッホが書いた手紙も。
ゴッホの手紙を読むと、
真剣に絵と向き合っていたことが
心にしみてきます。
下の床面にはその年のゴッホの年齢も。
天井にもゴッホの作品が。
ゴッホの作品と一緒に写真撮影もできます。
ひとりで行ったので、写真を撮れなかった。。。
そして、ゴッホと、ゴッホの弟テオの
お墓のレプリカもありました。
この展示の終わりには、
これまでのゴッホからの手紙への
返事を書くエリアがありました。
返事を書くためのメッセージカードと鉛筆が備えてあります。
たくさんの人が、ゴッホへの返事を書いていて、
これまでのゴッホの心の葛藤をみてきたせいか、
なんとなく嬉しい気持ちになりました。
まとめ
パリの「アトリエ・デ・リュミエール(atelier des lumiere)」で
2019年に観た没入型デジタルアート作品(ゴッホ)を
また日本でも観ることができました。
「角川武蔵野ミュージアム」は、
2020年の年末に放送されたNHKの「第71回紅白歌合戦」で、
YOASOBIがこのミュージアムの本棚劇場の中で
歌っているのを見て、
「なんて幻想的なんだろう、いつか行ってみたいな」
と思っていました。
なので、デジタルアートだけのチケットではなく、
本棚劇場など他の施設も入れる「1DAY パスポート」チケットで。
今回は、ゴッホの没入型デジタルアートを観ることができ、
そして「本棚劇場」にも入ることができて
一石二鳥の1日でした。
今回はパリで観たときとは異なり、
日本語でゴッホの生涯などの解説を聞きながらの鑑賞だったので、
視覚的な感動だけでなく、
心情をともなった感動を得ることができました。
デジタルアートエリアの入口前では
床一面のひまわり畑のゴッホの世界で写真撮影。
そしてゴッホのメッセージ探し。
デジタルアートエリアを出たあとは
壁一面のゴッホの年表や手紙で
ゴッホの生涯や、絵画への思いを
知ることができました。
また、2階のロックミュージアムショップでは、
いろいろなアートグッズやお土産物のほかに、
ゴッホグッズがたくさん販売していました。
わたしはモナリザグッズが好きなので、
モナリザのボトルカバーを買いました。
そして、同じく館内の2階にある「角カフェ」では
ゴッホの自画像のラテアートがほどこされた
「ゴッホ de ラテ」が飲めます。
この展覧会は、デジタルアートだけでなく
デジタルアートエリアの入口前や
デジタルアートエリアを出たあとも
ゴッホの世界にどっぷりつかることができました。
本当に行ってよかった展覧会でした。
基本情報
「角川武蔵野ミュージアム」デジタルアート企画展
「ファン・ゴッホ −僕には世界がこう見える−」
- 公式サイト:https://kadcul.com/event/77
- 会期:2022年6月18日(土)~11月27日(日)
- 会場:角川武蔵野ミュージアム1階 グランドギャラリー
- 住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン内
- 料金:(2022年10月現在)
- オンライン:一般(大学生以上) 2,200円 / 中高生 1,800円 / 小学生 1,100円 / 未就学児 無料
- 当日窓口購入:一般(大学生以上) 2,400円 / 中高生 2,000円 / 小学生 1,300円 / 未就学児 無料
「1DAY パスポート」チケット、
「イブニングパスポート」チケットでも
入場可能
(平日、土日、期間により料金がことなります)
詳細は「角川武蔵野ミュージアム」公式サイトの
「チケット購入」ページをご覧ください。
角川武蔵野ミュージアム「チケット購入」