「ぼくを探しに」(フランス映画)とフランス定番のお菓子「シュケット」

フランス映画「ぼくを探しに」 渋谷 シネマライズ

フランス映画の「ぼくを探しに」を 渋谷のシネマライズへ観に行きました。
上映時間ギリギリに行ったわりに、それほど混んでいなかったので希望通りいつもの一番後ろの席に座りました。後ろの席が高くなっていなかったのですが、前に人がいなかったのでとても快適に観ることができました。

映画「ぼくを探しに」シネマライズ 外観

この映画のプロデューサーは「アメリ」と同じプロデューサーというだけあり、画面全体がポップな色調で、ときどきカエルの楽団が出てきたりとファンタジーな雰囲気が醸し出されていました。部屋にある小物がとても可愛くてそれを見ているだけでも楽しいし、ところどころに流れるピアノやウクレレの音色が心地よく、雰囲気だけでも楽しい映画でした。

物語は、幼い頃に両親を亡くしたショックでその当時の記憶と言葉を失ってしまった主人公のポール(ギョーム・グイ)が、同じアパートに住むマダム・プルースト(アンヌ・ル・ニ)が淹れてくれる記憶を呼び覚ますハーブティーによって徐々に記憶を蘇らせていきます。

ここからは一部内容がわかるようになっていますので、これからご鑑賞される方はご注意ください。

そんな中で、ポールがマダム・プルーストに信頼を寄せていき、人らしさを取り戻しつつ笑顔も見えるようになっていく様は「よかった・・・」と安心感を覚えるのと同時に気持ちがあたたかくなりました。
マダム・プルーストが周りから変人扱いされ、大事にしていたウクレレも壊されたときに、そのウクレレを見つけたポールが丁寧に直している姿にマダム・プルーストへの思いやりがとても感じられました。

でもマダム・プルーストがガンで亡くなってしまいます。マダム・プルーストを失ったポールは深く悲しみ、涙を流し、でもその悲しみを乗り越え前に向かっていく様子は、ポールの本当の人生が始まったんだな、と私まで明るい気持ちになりました。

ポールが大好きなシュケットをいつも食べている姿を見て、上映中私も食べたくて食べたくて仕方なくなり、映画館を出たら真っ先にパン屋さんに行くぞ!と思って観ていました。

シュケットとは、シュー生地(シュークリームのクリームが入っていない状態)にあられ砂糖がまぶしてあるフランスの定番のお菓子です。パリではどこのパン屋さんにも置いてあり(量り売り)、パン屋さんによって大きさが違ったり様々。パリに行くとお散歩中に通りかかったパン屋さんでシュケットを買って公園で食べたり歩きながらでも食べます。どこのパン屋さんのも甲乙つけがたいくらい美味しいです。食感は大さっぱに言うと、サクッ(生地の表面)シャリッ(あられ砂糖)モチッ(生地の内側)、という感じです。食べ応えは軽いので、パクパク食べてしまいます。

映画館を出て、この映画とタイアップしているPAULではなく、映画館の近所のVIRON(渋谷・東急百貨店本店の正面入口前の道をはさんで向かい側にあります)に行きましたが「シュケットは売り切れました」とのことだったので、バゲットを1本買って帰りました。ここのバゲットもとても美味しいです。

「ぼくを探しに」の公式サイトCASTページを見たら、主人公のポール役のギョーム・グイの出演映画に「ミッドナイト・イン・パリ」がありビックリ。誰役だったんだろう?DVDで確認してみよう。

【パン屋さんでシュケットを買うときのフランス語】
「Bonjour, donnez-moi 100g de chouquettes, s’il-vous-plaît.」
(ボンジュール、ドネ・モワ・サン・グラム・ドゥ・シュケット、スィルヴプレ)
「こんにちは。シュケットを100gください。」
※「donnez-moi(ドネ・モワ)」は言わなくても通じます。