パリ12区のベルシー地区にある、大人も子どもも楽しめる
「縁日博物館(Musée des Arts Forains)」
についてご紹介します。
「縁日博物館への行き方」についての記事は以下のリンクよりご覧ください。
パリの縁日博物館(Musée des Arts Forains)への行き方
通常はガイドツアー事前予約制の「縁日博物館」
「縁日博物館(Musée des Arts Forains)」は、
数あるパリの博物館のなかでも、ちょっと変わった博物館。
19世紀から20世紀にかけて、移動式遊園地で出されていた
乗り物やゲーム、お祭りにまつわるものなどを展示しています。
しかもその乗り物やゲームで実際に遊べるんです。
初めてこの博物館を知ったとき、
「とても楽しそう」
と思い、さっそく縁日博物館の公式サイトやガイドブックなどで詳細を調べました。
ますます興味がわいた点は、次の点です。
- 自転車式のメリーゴーランドを実際にこいで回ることができる
- 建物は、19世紀にワイン貯蔵庫として使われていたものを再利用
- しかも歴史的建造物に登録されている
- 建物も展示物もレトロで、
「ベル・エポック」と呼ばれるパリの古き良き時代に
タイムスリップした気持ちになれるかも - 顔はめ(顔出し)パネルがある
などなど。
その他にも、
フランスのレトロな可愛いものも展示しています。
中庭もとってもきれい。
しかし、そのはやる気持ちに「待った」をかける内容が書かれていました。
- ガイドさんが説明をしながら案内をしてくれるガイドツアー(フランス語または英語)事前予約制
- (知らない人たちを集めた)小グループでの見学
この内容を見たとき、
- ガイドツアーが日本語だったらいいんだけど・・・
- フランス語(または英語)で説明してもらってもあまりよくわからないかも・・・
- グループの人たちの後ろをぼーっとついて行くだけの自分が想像できる・・・
- なんで今まで真剣にフランス語を勉強してこなかったんだろうか・・・
と、博物館に行くのをあきらめかけました。
すると、
「年末年始は『ガイドツアーなし』『事前予約なし』で見学できる」
との情報を発見!
絶対行きたい
ちょうどその年末にパリに行ったので、
「縁日博物館」に足を躍らせて行きました。
もちろん、予約をせずに、
期間中(当時は12月26日〜翌年1月4日)に自分の都合に合わせて。
この年末年始のイベントのことを
「メルヴェイユの祭典(Le Festival du Merveilleux)」
といって、毎年12月下旬から翌年1月初めまで開催しています。
(日時などの詳細は公式サイトでお知らせ)
いざ「縁日博物館」へ
年末年始でロンドンに行くという友人が、
ロンドンに行く前にパリに会いにくるというので、
その友人も一緒に「縁日博物館」へ行くことに。
わたしも初めてなので、
「レトロで、とても楽しそうなところ」
という説明だけを伝え、「縁日博物館」へ向かいました。
「縁日博物館への行き方」についての記事は以下のリンクよりご覧ください。
パリの縁日博物館(Musée des Arts Forains)への行き方
「縁日博物館」の出口の前を通り、
正面入口のある通りに出ると・・・
入口から続く行列が!
滅多にない、予約不要の自由入場なので、仕方がない。
でもワクワクしながら列に並び順番を待ちました。
入口付近までくると、向こうから大きな人が!
ひえ〜〜〜
人形だとはわかっているけれど、大きすぎてこわい。。。
こどもたちも「キャーキャー」と言って怖がりながら喜んでいました。
近くではバイオリン弾きのムッシューたちが陽気な音楽を奏で、
周りはとても楽しい雰囲気に。
頭上にはスカートの中が丸見えのオブジェがぶら下がり、
楽しい演出で出迎えてくれます。
楽しい雰囲気だったからか、
それほど待たされた感じがしないまま、ついに館内に入場。
館内付近でチケットを購入し、いざ、おとぎの国へ。
「縁日博物館」の館内
館内に入ると、まるでタイムスリップしたかのようなレトロな世界。
「うわぁ、なんだか懐かしい」
パリの「ベル・エポック」にいたことはないけれど、
なぜか懐かしくて幼い頃を思い出すような気持ちになりました。
実際の幼少期は昭和日本です
ちなみに、この「縁日博物館」は、
昔のパリにタイムスリップするシーンのロケ地にもなっていました。
「縁日博物館」館内を自由に堪能
一度入場したら、館内を自由に回れるので、
足の向くまま興味のひかれるまま見て回りました。
レトロな縁日のゲーム
とっても盛り上がっていたのが、馬のレースのゲーム。
ボールを転がして、点数で色分けされた穴の中に入れると
その点数分、馬が前に進むゲームです。
司会の方が実況中継し、大人から子どもまで真剣。
この時、40歳代くらいの男性が1等を獲得。
負けて悔しがっている子や、
しょんぼりしている子どもたちを横に
その1等の男性が
「ウエーーーイ!」
と、両手を上げて派手に大喜び。
周りの人たちが笑いながら
「ブーーー」「ブーーー」
と親指を下に向けてブーイング(もちろん本気ではないですよ)。
ギャラリーも盛り上がってるな〜
この馬のレースのほかに、カフェのギャルソンレースのゲームもありました。
こちらも大盛り上がり。
ゲームをしている人も、周りで見ている人も
とっても楽しそうでした。
自転車のメリーゴーランド
この博物館の中でもとっても人気なのが、
1897年につくられた「足でこぐ自転車」のメリーゴーランド。
中には、小さなお子さまも一緒に楽しめる
「こがない」席もあります。
とても人気の乗り物なので、たくさんの人が並んでいました。
わたしたちも並ぶことに。
人が多い割に、思ったより早く順番がまわってきました。
スタッフの人が、
「どうぞ乗ってください」
と言うと同時に、みんなが一目散に
「こぐ自転車」に飛びつき、
トロいわたしは「こぐ自転車」には乗れませんでした。
なので、ただのイスに座ることに。
みんな嬉しそう。
自転車はこんなかんじです。
こぎ方次第では、速くも遅くもなります。
時速100キロものスピードが出せるそうです
いよいよスタートの時間となり、
スタートの合図と同時に一斉にみんなが勢いよくこぎ始めました。
ものすごいスピードで、おかしくて笑いがとまりませんでした。
はたから見たら、速すぎて人が消えて見えるレベルです。
あ〜楽しかった。
今度来たときは、「こぐ自転車」に乗るぞ!
顔出しパネル
どこでやっても楽しい顔出しパネル。
ちびっこは絵とピッタリはまっていてかわいい〜。
マダムもムッシューも負けていません。
絵に合わせた顔のちびっこもかわいい〜。
わたしたちも、人の波がひいた隙に顔をはめて撮りました。
すごい楽しかった!
その他のお気に入り
紙で奏でるオルガンの「Orgue Hooghuys」。
1905年に作られました。
移動遊園地がきたことを町中に知らせるためのオルガンです。
このオルガンの後ろには、鍵盤、太鼓、ドラムが。
さらに、これらすべてを制御する穴の開いた紙があり、
オルゴールのように自動で演奏します。
このオルガンの音が聞こえてきたら、
昔のひとたちはワクワクしたんだろうな。。。
そして次は、ユニコーンが触っていないのに
自動でひくピアノ。
みんな不思議そうに見ています。
今は自動でひくピアノなんて普通にあるけれど、
当時からあったんだろうか?
ピアノの音色が館内に鳴り響き、とても心地よかったです。
そのほかにもたくさん楽しくて可愛いものが展示されていました。
十分満喫してから、中庭へ。。。
「縁日博物館」の中庭
中庭に出ると、
クリスマスの装飾とワインの貯蔵庫の建物が
とてもマッチしていて素敵でした。
食べ物の出店もあり、小腹も満たせます。
中庭に面した建物には、ダンスホールもありました。
ダンスホールの端では、
音楽に合わせて踊るちびっこも。かわいい〜。
飲食できる席もあり、ここでお茶している人もいました。
そして中庭に戻り、
なんと、またわたしの大好きな顔出しパネルが!
ちびっこ可愛すぎる。お父さんも嬉しそう。
もちろん、わたしたちも顔を出させていただきました。
わたしがパネルから顔を出し、友人が撮影。
カメラを構えた友人に指示をされながら顔をつくっていました。
すると、通りかかった女性がニコニコ笑いながら
親指を上に出し、ウインクしていきました。
恥ずかしい〜
本当に楽しいひとときでした。
年末年始の「メルヴェイユの祭典(Le Festival du Merveilleux)」の様子の
動画が公式サイトに掲載されています。
見るだけでもとても楽しい気分になれます。
「メルヴェイユの祭典(Le Festival du Merveilleux)」(公式サイト:フランス語)
2022年の「メルヴェイユの祭典(Le Festival du Merveilleux)」の詳細は以下のリンクからご覧になれます。
Le Festival du Merveilleux 2022(公式サイト:フランス語)
まとめ
通常はガイドツアーで事前予約制の「縁日博物館」。
年末年始の一時期間(12月下旬〜翌年1月はじめ)は、
ガイドツアーはなく事前予約もせずに入場することができ、
自由に見学したい場合にはおすすめです。
自由入場とはいえ、
事前にチケットを購入している人を優先するので、
前もって購入しておくことをおすすめします。
レトロな建物のなかで、
昔の人たちが楽しんだ乗り物やゲームを実際に楽しめる縁日博物館。
タイムスリップ気分を味わえます。
ガイドツアーはフランス語がわからなくても楽しめるようですので、
次回、ガイドしていただきながらまた楽しんでみたいと思います。
基本情報
縁日博物館(Musée des Arts Forains)
※この博物館の入場は基本的に、ガイドツアー(フランス語または英語)の事前予約が必要になります。
(年末年始の一時期間は除く)
※車椅子での見学も可能です。
- 公式サイト:https://arts-forains.com(フランス語)
- 住所:53 Avenue des Terroirs de France 75012 Paris
- 交通:
- メトロ:14号線「Cour Saint-Émilion」駅
- バス:24番、109番、111番「Terroirs de France」
- 自転車(ヴェリブ Vélib):Station Vélib’ 12153 (Terroirs de France – Lheureux)
- 予約方法:
- WEB(公式ウェブサイト)にて事前予約、チケット購入
※オンラインでの購入は、手数料0.8ユーロが加算されます。
※年末年始の一時期間は予約不要
(事前にチケットを購入しておくことをおすすめします)
- 電話(+33 (0)1 43 40 16 22)にて事前予約、来館当日支払い
- WEB(公式ウェブサイト)にて事前予約、チケット購入
- 料金:[個人見学の場合] (※2022年9月現在)
※オンラインでのチケット購入は、手数料0.8ユーロが加算されます。- 通常:一般 18ユーロ / 身障者 14ユーロ / 4歳〜11歳 12ユーロ / 4歳未満 無料
- ヨーロッパ文化遺産の日:一般 12ユーロ / 4歳未満 無料
- 年末年始:一般 18ユーロ / 身障者、18歳未満、25歳未満の学生 14ユーロ / 3歳〜11歳 12ユーロ / 3歳未満 無料
- 営業時間:[個人見学の場合]
館内の画像は、パリについてから慌てて買った、慣れないカメラで撮ったものでブレブレ。
カメラを買った際のできごとは、以下の記事でご紹介しています。
→「パリの家電量販店「DARTY」でコンパクトデジタルカメラを購入」
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